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高校三年の夏、一週間ほどある海辺のサマーキャンプに参加した時の出来事です。
最終日の前夜は恒例の肝試しでした。
男女わかれ、クジをひいて同じ数字同士がペアになり、火のついたロウソクを一本もち、火が消えないようにしながら、肝試しコースをチェックポイントにサインしながらまわって、スタート地点に戻ってくる。という肝試しでした。
もちろんあちこちにお化け役の人がいて、僕も前の年は、お化け役をしてたんですが、正直ひとりで薄暗い場所に隠れているほうがめっちゃ怖かったので、今回はお化け役はしませんでした。
そして…
僕とペアになったのは、その時のキャンプで熱烈にやたらアプローチしてくる、ハッキリ言って僕の苦手なタイプのスペイン系のハーフの女の子でした。後から聞いた話だとやっぱり他の女の子とクジを交換してたそうです。キャンプ最終日に告白されたんですが…と、今はそんなつまらない話は置いといて。
とにかく、嫌々ながら、やたらくっつかれ、胸を押し付けられ、僕はひたすら無言で、スタスタとコースを周って、お化け役の人に何度も驚かされながら(隣の異国人だけ)、昔自殺の名所だった崖の、近くを通った時のことです。
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