Chapter No.1~taboo's~

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とりあえず、目的地には到着した事を確認出来たルークだが、彼の予定は完全に狂っていた。 今の彼はほぼ一文無しだ。 それを補う為、山賊狩りをして金を稼ぎつつ、このルーンソルトへ到着…というのが、彼の予定だった。 だが、一切稼ぐ事も出来ず到着してしまうと、この先が不安で仕方がない。 (……そうだ、あのエリーとかって女を引き渡せば、とんでもない大金が手に入るんじゃ…) そう思い至った時だった。 『ボンッ!』といういかにもな爆発音と『うわぁっ!?』というやはりいかにもな悲鳴が、扉の向こうから聞こえた。 扉の隙間からは、何かが焦げた様な臭いと黒い煙。 さすがに気になったルークは冷や汗びっしょりで扉を開けた。 「おいっ、どうしたっ?」 「ど、どうも失敗したらしい…。問題無い、いつもの事だ」 いつも料理するときはこんな調子なのか……?と、ルークは口にはしなかったが、そう思った。 「ったく…」とルークは小さく愚痴ってから「どけ。俺が作る」 「いや、しかし──」 「あんなマンガみたいにド派手な失敗する奴に、料理つくらせるとろくな事がない」 「だが──」 「よく見ておけ。料理がどういうものかをな」 「だから──」 「なんだお前、さっきから煩いぞ?そんなに俺が作る事が不満か?」 「そうではなくて……」 「なら黙って見ていろ。食材は何が残ってる?というか、何処にある?」 「その食材なんだが……申し訳ない。もう残って無い」
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