No.03…始まり

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『ふぁ…─…』 んー…ッと伸びをして起きる魁。 『さ、て…』 (ベル様の所いくかー…) そう思い魁は着替え始めた。 ──────── 上着を着て鉢巻きを結んだら出来上がり。 『今日も1日頑張るぞー!!』 と、意気込むとトントン、とドアがノックされた。 『?はーい』 扉を開けるとそこには白い服を真っ赤に染めるベルがいた。 『ベル様?!その血は…怪我でもしたのですか!?』 「ししっ」 魁が訪ねるとベルは泣きそうに笑った。 『べ、る様…?』 「なぁ…カイ」 俯き手をぎゅっと握るベル。 「オレに着いてきてくれる?」 『…勿論!ベル様がどんなに罪を犯したとしても、ボクはあなたの側に!』 魁は全てを悟った。 ジルが死んだ、…と。 魁はベルの冷たい手に自分の手を重ねて握り締める。 「…あり…が…と」 小さい声だがベルは確かにありがとうと言う。 『王様と王妃様に御別れしましたか?』 と魁が聞くとベルはコクン、と頷いた。 『では行きましょうか』 ベルの手をひいて"翔(フライ)"のカードを発動させる。 ─────── 『まずは雇い先を探さなきゃなりませんねー』 んー、と考えているとあるチラシが目に入った。 『*ヴァリアー幹部募集中*─君もカッコイイ暗殺部隊になってみないかい?尚○月△日にオーディションを行います!住所は、◎◇ー◆■△★─────ってこんな軽いんかい。』 「ししっ、とりあえず行ってみよーぜ!」 面白そーだし、と笑うベルに魁は笑みを溢した。 (ベル様は今八歳…これが運命を変える…。)
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