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『………(パチン』
(此処は…あの空間じゃないのか…)
魁がキョロキョロと見回していると
ギィ
「あぁ、起きたのですか」
扉が開いて一人の男が顔をだした。
『…誰ですか?』
「私はこの御屋敷にお仕えするオルゲルトと言う者です。」
『オルゲルト?』
(オルゲルトって、ジルの執事でしょ!?あのゴツい執事さんでしょ!?)
「?如何致しました」
『なんでも、ありません。あ、ボクは魁と言います。』
軽くショックを受けるが一応名前は名乗っておく。
『あの、なんでボクは此処に?』
(そうだ、なんでこんな事になってるのか把握しなきゃ)
「貴方は道端に倒れていたところを王に拾われたのです。」
『王…?』
(ってベル達の父親か。)
「はい。そして貴方は王の命によりベル様付きの専属メイドとされました。」
『わかりました…ボクの主はそのベル様ですね』
「はい。」
オルゲルトは表情一つ変えないで制服を差し出してきた。
「着替えて置いてください」
『はい』
バタン
『ボクがベルの専属メイドかー……死にそうだな』
そんな事をぼやきながら魁渡された制服に着替える。
てっきりメイド服だと思ってたのに。
『メイド服って言うよりこれ……』
─戦闘服じゃね?─
『ん、あれ?ポケットの中に何か…』
(って…ナイフー!?)
そんな物を渡されて益々不安になる魁。
(どんなドッキリこれー!?)
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