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「二人とも早く学校行かなきゃ、入学式から遅刻しちゃうわよー!!」
時間を忘れてお互い話をしていたら、一階から母親の声が聞こえた。
「「はーい!!今行く~!!」」
こうして私と舞は、お互い別々の高校へと向かった。
私の行く高校には、同じ中学の子は十人ぐらいしか行かない。
私は高校でたくさん友だちを作るぞー!!って意気込みながら校門をくぐった。
・・・
あれ…?
体育館ってどこだろ…??
意気込みながら校門をくぐったものの、私は早速体育館の場所が分からなくて迷ってしまった。
「あのー…」
「はい?」
ウロウロしていたら、後ろから男の子の声が聞こえた。
振り向いたその先には、私より少し背の高い男の子がいた。
「体育館ってどこにあるんですか?」
「えーっと…私も今、体育館探してるんですよ…」
どうやらこの男の子も、私と同じように体育館の場所が分からないようだ。
「へっ…?あっ…じゃあ同い年なん?」
「…たぶん」
「なぁんだ!!そんな明るい髪の毛してたから、てっきり先輩かと思ったわ~」
「えー!!!」
それが彼、安藤哲哉と初めて交わした会話だ。
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