10人が本棚に入れています
本棚に追加
/106ページ
「なあ、マネは何がそんなに心配なわけ?」
麻結もあまり篠崎さんとは接点がないと思うのだが、妙に心配している様子が気になった。
「え・・・・・・」
少し俯き加減になり、黙ってしまう。
その様子が何かあるのではないかと心配になる。
いなくなった篠崎さんの事も気にはなるが、麻結が何かを知っていて巻き込まれたりしないか不安が過ぎった。
「実はさ・・・、ちょっとだけ気になる事あるんだ」
顔を上げ俺の目を見てきた。
その目から不安だろうか、少しだけ怯えていたように感じた。
静かに生唾を飲み込む。
「気になる事って?」
「前にね、・・・!?」
俺の問いに麻結は答えようとした瞬間、体をビクつかせた。
「?」
「よー!」
俺の背後から声をかけられる。
振り返ると、佐々木さんが笑顔で立っていた。
最初のコメントを投稿しよう!