2人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
「柚子は、大事な人なんだ…。」
「はい…。」
ズキズキと胸が痛むけど、聞きたいと思った。
高槻は、柚子香の手に自分の手を重ね話を続ける。
「柚子香は、柚子の生まれ変わりなんだ。」
「はい。………へふ!?」
あまりにもいきなりな言葉だったので変な声を出してしまった。
高槻は、その姿を見て大爆笑している。
私は、つい真っ赤になり高槻を軽く睨んだ。
「クッ…。けど本当なんだ。」
高槻は、笑いを堪えると真剣な顔付きになり私のおでこにキスを落とした。
「柚子香を大事にしたい。俺達は、一人の花嫁を愛しつづける。キスでする契約でなく心を繋ぐため。俺達は、一人しか…愛せない。」
すると切なげに高槻は、微笑み柚子香を優しく包むように抱きしめる。
「高槻…さん?」
「成次でいい。」
そう言って成次は、私の耳元で、
「君だけを愛している。」
そう甘く囁いた。
最初のコメントを投稿しよう!