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「おはよう…‥」
いつものように
低血圧でまだハッキリと
意識のない小さな彼が
パジャマ姿で
居間に座る。
「日和先輩♪おはようございます!!」
パタパタと姿を見つけ
飛びつく薫に
めもくれず…
「おはよう。…日和、着替えてから…食事だ。ほら、着替えに行こう…?」
ガードするように
日和に被さる肱高。
「…うん…。ひじたかぁ~…だっこ…」
いつもの見慣れた光景。
いつもいつも朝の弱い
日和はこうやって
甘い声で………
まるで
昨日のことを
忘れたかのように…
「………日和!」
感情に任せ、つい
荒い言葉になってしまう
ビクッと身体を一瞬
強張らせた日和は
ゆっくり俺のほうを
向いた…。
「ゆき……おはよう」
少しぎこちない挨拶
「あ………」
返そうと口を開くが
日和の側の大きな彼が
警戒しているように
日和をかばう…。
「…なんで…」
俺が悪い。
わかってる。
それでも…
人をすきになるのは
間違っているのか?
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