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「今日の薫は、普段解けるはずの数学の問題を黒板に大きな字で"わからねー"と書いたり、体育も取れるはずの生易しいボールによって外野に送られたり、揚げ句に…掃除の時間はモップじゃなくてホウキをバケツに突っ込んでただろ?だから、俺がわざわざこうして心配してやってんだよ。この大ボケ野郎♪」
そういうと、敦志は
少し黒い笑みを浮かべた
「あー………あはは」
ごまかすように
乾いた笑いをすると
敦志は、さっきより
余計に眉間にシワがよった
「薫の………そういう所、嫌い」
一瞬顔を伏せると
キッと睨みつけ
今にも泣きだしそうな
弱い声で
それだけ言い
俺の横を走り去ってしまった。
「あーぁ、泣かした。」
一部始終見ていたと
思われる 聞き慣れた声が
少し離れた所から聞こえた。
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