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「日和…お茶が入ったよ。」
扉を開けて肱高先輩が
お茶を持ってきてくれた。
「すいません、肱高先輩まで…僕達がお邪魔しちゃってるばっかりに。兄さんにまで手伝ってもらって」
希望がすまなさそうに
肱高先輩に頭を下げると
肱高先輩は一礼を返し
日和先輩の隣に座り
課題に目を通した。
「……………あ。この式は…こっちのXを移項したほうが簡単に答えを出せる」
俺のプリントの余白に
スラスラとそこ数秒しか
見ていない問題の
解き方を書き出した
「すっげー♪それなら俺にもわかる!!」
「なるほど…理にかなっている」
「この項を合わせて計算したほうが簡単なんですね?!」
俺も理衣弥も希望も
目を丸くして
先程より問題を解く
ペースが上がった。
「流石、肱高♪数学得意なだけあるな!」
日和先輩は嬉しそうに
肱高先輩に笑顔を向ける
それに、無表情だが
多分…照れているのだろう
肱高先輩が日和先輩の
笑顔を優しく見つめている
…………ように感じた。
「日和…明日、デートしようか?」
肱高先輩がサラっと発した
言葉に一同ぎこちなく反応した
「はぁ?!デート?」
日和先輩は顔を真っ赤にして
驚いた
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