愛する想い

2/24
前へ
/286ページ
次へ
お茶を飲み、一息ついたところで惇さんが私の側に座った。 いよいよ…話してくれるのか… 「まずは、俺の気持ちをちゃんとお前に言わねばならんな。あの時…お前に遮られたが、今ここできちんと聞け」 「……はい」 あの時…告白した時… 私は惇さんの言葉を聞かなかった。 聞きたくなかった。 聞いてしまったら…どんな返答にしろ私は泣いてしまいそうだったから… 「俺は正直、女を好きになったことはほとんどない。それ故、今まで分からなかった。お前に対する気持ちに…」 「…どういうことでしょうか?」 「お前に想いを伝えられるまで…自分の感情に気付かなかった。俺がずっと抱いていた不快感を…」 不快感? 「不快感って…?」 「孟徳の側に貴様がいるのが、何故かたまらなく不快だった。見ているだけで気分が悪くなった」 それって…もしかして… 「嫉妬…してくれてたんですか?」 私がそう聞くと、惇さんは黙って顔を赤くした。 …図星か(笑)
/286ページ

最初のコメントを投稿しよう!

163人が本棚に入れています
本棚に追加