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お茶を飲み、一息ついたところで惇さんが私の側に座った。
いよいよ…話してくれるのか…
「まずは、俺の気持ちをちゃんとお前に言わねばならんな。あの時…お前に遮られたが、今ここできちんと聞け」
「……はい」
あの時…告白した時…
私は惇さんの言葉を聞かなかった。
聞きたくなかった。
聞いてしまったら…どんな返答にしろ私は泣いてしまいそうだったから…
「俺は正直、女を好きになったことはほとんどない。それ故、今まで分からなかった。お前に対する気持ちに…」
「…どういうことでしょうか?」
「お前に想いを伝えられるまで…自分の感情に気付かなかった。俺がずっと抱いていた不快感を…」
不快感?
「不快感って…?」
「孟徳の側に貴様がいるのが、何故かたまらなく不快だった。見ているだけで気分が悪くなった」
それって…もしかして…
「嫉妬…してくれてたんですか?」
私がそう聞くと、惇さんは黙って顔を赤くした。
…図星か(笑)
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