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「どーですか?
銀さんたち、どっかに行きました?」
私はバーベキューの肉を頬張りながら土方さんに聞いた。
土方さんたちは、銀さんたちにカブトムシ狩りに来た本当の理由を頑固として教えないつもりらしい…。
教えちゃえばいいのに…。
とも思ったが、目つきが怖かったので言葉を呑んだ。
「いや、しつこい奴らだ。
瑠璃丸の存在があいつ等に知れたら厄介だ。おめぇも、教えないようにしろよ?」
「口だけは堅いんで、
ご安心を…。
にしても、マヨネーズ付けすぎじゃないですか?
ま、言っても無駄か…」
銀さんたちが帰る様子がないらしく、土方さんたちは策を練っているらしい。
蚊を使って仲間割れもさせた。
今は、バーべキューで美味しそうに食べている姿を見せ付ける作戦だ。
そんな作戦考える暇があったら、カブトムシ狩りに精を出せや…。
でも、まぁお肉が美味しいのは事実だから言わないようにした。
けれども、こんなことで銀さんたちが引くわけがない。
まぁいいか。
明日の朝、カブトムシが罠に引っ掛かっているかもだし…。
早起きしなくちゃいけないからな…。
厄介ごとに巻き込まれる前に、私は睡眠をとることを優先した。
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