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「にしても、まだ、記憶戻らないの?」
「…………。」
痛いところをつかれた。
そう、私の記憶はまだ戻らない。
ぽっかりとまた記憶が落ちていた。
土方さんと買い物に行って攘夷浪士というのに襲われて…。
ぐらいまでしか…。
その後、どうなったのか土方さんは教えてはくれなかった。
一体、何で私の記憶は無くなったりするのだろうか…。
「ま、別に記憶が無くても大丈夫ですよ。死ぬわけじゃないし。過去にウダウダしがみ付いても意味が無いですしね」
笑い飛ばした。
別に無くたっていい。
新しい自分を向かい入れたんだから…。
硬い表情だった山崎さんも笑ってくれた。
てか、その手に握ったラケットはなんだ?
ラケットは…。
そんなんで取れねぇだろーが。
「…あの、失礼なんですけど、そのラケット…。ミントンの…」
「そうだよ?いや~、暇になるかもしれないしさ…」
「……もうやだ…(泣)」
仕事を真面目にしたいと思う私は馬鹿なんでしょうか…。
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