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その日は移動教室があり、アタシはまた日記を更新しようと机に向かった。
けどそこには、
『サチへ』
とリュウの綺麗な文字が書いてあった。
涙が出そうなほど嬉しかったけど、授業中なので泣くわけにはいかない。アタシは続きを読むことにした。
『サチ、お前がこれを見ていてくれてることを願う。悪いな、今まで返事返さなくて。それとこれからも……。実は今日、急な用事で引っ越さなきゃならなくてな。えっと今から2時間後だから……、12時過ぎには学校辞めて空港に向かう。その時いっつもお前が登校するのに使ってる駅で電車に乗るけど……って、関係ないか。
とりあえず用件だけ言うぞ。サチ、今までありがとう。俺本気でお前の事好きだったよ。俺行くの北海道だからもう会うことないと思うけど、この気持ちくらい伝えさせてくれ。
~Forever love~』
読み終わった時には立ち上がっていた。教師が「コラ三浦、席に着きなさい」と言っていたが関係なかった。
友達はアタシを心配してくれていた。無理もない、こんな泣き顔見せてるんだから。
涙が止まらないので言っている事がちゃんと伝わったかどうか不安だったが、とりあえず、
「お腹が痛いので保健室に行ってきます!」と叫んで教室を飛び出した。
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