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「これで何人目だ…」
運ばれて来た少年の亡骸を見て、少し声をひそめて、関所番の五平太は、同僚の吉次に問いかけた。
狭い宿場町は、今、この話題で持ちきりだった。
「最初が山門屋のおきね。次が…ほれ、柴田様の御家中じゃと言う侍」
「いや…その前に破落戸(ごろつき)の半治郎がやられたろう…」
「ほんで薬売りに…」
「ああ、そうだ…あれは酷かったな。顔なんてぐしゃぐしゃに潰れちまって、見られたもんじゃなかった…」
「…それからこの子だな…」
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