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「まったく…どうなっとるんだ、鬼がでるなどと…こう人が寄りつかなくては、商売もなにもあったものじゃない」
「この二月というもの、売上金は普段の半分にも足りません…」
番頭を務める弥三郎は、どうしようもないと言った顔で応える。
「なんとかならんのか」
「なんとか…と、申しましても…なにしろ相手は鬼ですからな」
「お前まで鬼の仕業だと言うのか」
主は、落ち着きなく、煙管をパタパタと手のひらに打ちつける。
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