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「雄一は俺と永遠に一緒にいたかったんだね、ごめんな、気付かなくて…」
雄一が吸血鬼だなんて…
神様みたいだったお前が、吸血鬼だなんて思わなかった…
いや、人間だった時は吸血鬼の存在も…
有り得ないと思ってたかもしれない。
「たっちゃん、俺は…君を殺した。」
「俺、雄一になら殺されてもいい。」
ビックリして雄一の目がまんまるになる。
「…たっちゃん」
「だから、俺と一緒に…永遠を生きよう?」
雄一はニッコリ笑って、俺に口付けた。
「たっちゃん、愛してる」
「俺も愛してるよ」
「竜也…」
「…雄一」
ニッコリ笑い合って、ゆっくり、白い牙が俺の首筋に食い込んだ。
その瞬間、首筋に小さな痛みと
背中に引き裂かれるような強い痛み。
「…っ…!」
背中に生えていた白い翼が、白い羽が次々と抜け落ちて…
「……ゆ、いち」
やっぱり、最後に見たのは赤い瞳に白い牙を輝かせたヴァンパイア。
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