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「ただいま~」
もちろん返事はなく言葉は虚しく家の廊下に響いた
両親は海外に居るため今この家には俺しか住んで居ない
しかし高校生の俺に税金を払えるほどの金銭的余裕はなく親からの仕送りでなんとかしている
リビングに行くとカバンを放り投げてソファーに寝転んだ
「はぁ~今日バイト行けばとりあえずバイトは休みか・・・」
と予定を確認するかのように口にする
が頭は今日耀介に言われた言葉を考えていた
「普通は・・・か」
言われてみると確かにそうだ
仮にも思春期の真っ只中にいる俺たちにとって俺と蓮奈の行動はありえない事なのだろう・・・
しかしそんな当然なことを俺は耀介に言われるまで考えたこともなかった
「確かにそうだよなあ・・・。もしかして蓮奈は俺を異性として見てないとか。ありえなくもないか・・・、あんだけガキの頃から一緒に居れば・・・」
深く考え込むほど答えは更に闇の奥へ消えていった
「あーっ、もうやめた。考えるだけ無駄だ」
そう一人で叫ぶと携帯の目覚ましをセットして寝ることにした
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