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銀時は屋上に居た。
まだ朝のHRまで時間があるからだ。
銀時の隣には土方も居る。
「あぁ~彼女とかも欲しいな」
銀時はそう言って空を見た。
「お前は特定の女は要らないんじゃないのか?」
土方がすかさずそう問いかける。
「あぁ~ほら昔は居たんだけどねぇ~それ以来は遊び友達しかできなくて」
銀時が笑う。
「良く言うぜ。彼女にしてって言い寄る女は沢山だろうが」
土方がそう言って銀時を見る。
「顔も良い、頭も良い。おまけに御曹司。お前の特別になりたい奴なんて沢山いるだろう」
「まぁ、そうなんだけどね。俺はさ役に立つ女じゃないと彼女にする気ないんだよ」
銀時がそう言って笑う。
「ほら、俺は支配者だから。彼女も俺が支配したいしね。おまけに土方が俺の為に人脈を使ってくれるのと同じで俺の欲しいモノをくれる女が欲しいんだ」
そんな銀時の言葉に土方は呆れたように溜息を吐いた。
「お前さ~帝国でも創る気かよ?」
「・・・・・」
土方の言葉に銀時は目を丸くする。
そして「同じ事を言ってるし」と笑った。
「は?」
「俺の元彼女。気が強いし、俺の好みでしかも役に立つ。まぁ支配されてくれなかったのが原因で別れたんだけどさしかもふられたの俺だし」
銀時は少しだけ楽しそうに昔話を始めた。
そんな銀時を土方は初めて見たような気がして少しだけ口元が緩んでしまう。
土方と銀時は有りえない理由で友人になったがこんな風に自分の事を話す銀時とそれを聞く自分は本当の友人みたいだと内心で思ったのだ。
こうして朝の貴重な時間が終わる。
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