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銀時は教室に入るとそこら中に居る女子を口説きに掛かった。
そしてふと視線を向ける。
沖田が言っていたSランクの女子が2人とも同じクラスに居る。
銀時はすかさず雪音と砂奈の方へと向かう。
「ねぇねぇ~名前なんていうの?」
爽やかな銀時の微笑み。
だが雪音は「うざい」の一言で一刀両断。
そして砂奈は無言。
勿論、支配大好きな銀時にとってその反応は凄く嫌うものだ。
銀時は微笑みを崩さないまま自分の席に座る。
真ん中の自分の席。
隣のいけ好かない男は代表で来るとしたら担任達と。
そのまま銀時は教卓を見つめた。
そして教室の扉が開く。
「1年Z組の担任になります桜井ですよろしく」
「引き続き馬鹿共の担任をする中谷だ。旧女子高のメンバーはよろしくな」
担任達の挨拶が終わり、次は高杉と涼子の番だった。
だが挨拶は出来ない。
銀時の一言によって。
「あっれぇ~?涼子じゃ~ん!!!何~?俺の事恋しくて来たの?」
いきなりの言葉に皆「へ?」と間抜けな顔をしていた。
土方も「何事だ??」と頭に?を浮かべている。
「・・・・銀ちゃん」
涼子は微笑んで銀時の席まで歩いた。
そして思いっきり頬を平手で打った。
バッチ~ン
と良い音がなる。
銀時は暫らく目を丸くして頬に手を当てる。
「気安く人の名呼ぶな、支配大好き人間!!」
涼子はそう言って思いっきり舌をベ~ッと出す。
それに銀時は笑った。
「うわぁ~久々でこれは無いよねぇ~涼子ちゃんったら相変わらずだね(笑)」
等と言って気楽に笑っている。
これには男子校のメンバー全員が驚いた。
銀時は支配者。
つまり女であろうと男であろうと子供でも老人でも自分に逆らうものは徹底的に潰す。
そんな彼が涼子に笑みを見せあまつさえも「ごめんね~でも久々だし良いじゃん」等と言って謝罪の言葉を述べている。
例えその口調が軽くても銀時が「ごめん」と言うのは凄い事。
この瞬間に土方は先程屋上で話していた銀時の元彼女が涼子なのだと潔く理解した。
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