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『チャミ先生、いる?』
真っ赤な夕陽が西の空から消えようとしている頃、保健室のドアを勢いよく開けて2人の男子生徒が入ってきた
帰り支度をしていたチャミは目を上げ、生徒に親しみを込めた微笑みをむけた
『ミキ君にヒロ君、久しぶりですね😃』
サッカー部3年のミキとヒロは、秋の大会で部を引退するまで保健室の常連だった
熱血プレーヤーらしく、しょっちゅうあちこち擦りむいたり捻ったりしては保健室を訪れていた
ほんの小さな傷でも保健室にやってくるミキとヒロに、部内でも救急箱くらいは用意してるだろうにと言うと、
『チャミ先生の顔が見たくてさ🎵』
などと笑う2人は話していても楽しい生徒で、担任というものを持たないチャミにとっては数少ない親しい生徒だった
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