赤い糸

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それは運命の赤い糸。 「なぁ、なんで返品しなかった?」 アカイトは真っ赤な爪で楽譜をなぞりながら問いかけてきた。 どこか自虐的な響きを含んだ言葉に私はクスリと小さな笑い声を漏らす。 すると彼は不機嫌そうに眉を寄せた。 予想通りの反応に私は更に笑みを深くする。 (だって彼が愛しくて堪らないんですもの)
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