第1章 重過ぎる罪

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真「母……さん?」 張られた頬を押さえ母を見た真。 その母は涙を流し真を抱き締める。 母「真……お願いだからそんな事言わないで…… そんな事言っても勇は帰ってこない…… それに、貴方まで失ったら私達、何を支えに頑張れっていうの?」 そこまで言い真に顔を埋める。 父「真、辛いかもしれないが、これからお前は勇の分まで生きなきゃいけないんだ……分かるな? これから勇はココで生き続けるんだ。」 真の胸に拳を添える。 真「勇が……ココに?」 自分の胸に添えられた父の拳に手を重ねる。 母「今日、今だけ思い切り泣いていいのよ? でも、明日からは名前の通り『真』っ直ぐ前に……ね?」 その言葉を聞き、真は全ての気持ちをぶつけるように母の胸で泣く真であった。 この時誓った。 『勇の分まで真っ直ぐ前に進む』……と。
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