出会いは突然に…

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『冒険でしょ、でしょ♪』 「最近これ聞かなくなったな…」 カップラーメンを食べながら俺は1人でDVD鑑賞をしていた。 ズルッッ…ズルズルッ!! 「は~っ、やっぱり田中屋のカップ麺は上手いなっ!!」 ……。 『何で戻んなきゃなんないのよっ!!』 ………。 「確かに上手いけど…、カップ麺じゃ腹の足しにもなんねぇわ…。腹減ったぁー」 俺は今、生命の危機に瀕している。いわば絶滅危惧種だ。 …ゴメン言い過ぎた…。 ところで、何故生命の危機にたたされているかと言えば…、俺が高校生でありながら、現在この一軒家に一人で暮らしているからだ。 もちろんアルバイトはしている。それに資金提供者もいる。 だからいつもギリギリでやっていけたんだ…。 だがしかし、今月は違う。 トイレの故障に、自転車がパンク、携帯を落とし、挙げ句学校行事の合宿費用。 何がどうなればこんなに重なるのだろうか? ここまでくれば逆に清々しい。 「はぁ~…、そういや頼みの綱の商店街楽器店でやってた福引きも金券外れて…、何が当たったんだっけ?…もうどうでもいいや…」 『俺…、実はポニーテ…』 「ピーンポーン」
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