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琴音人気は一週間立っても止まらず、朝から放課後まで男女とわず人だかりがあった。
琴音ちゃーん! 趣味は何ー? ガリガリくんで当たったことあるー!?etc.
ざわつく琴音の隣の席で俺は机とにらめっこをずーっとしている。
「あーもうやだー!机とにらめっこするのは…あっ、ドナルドの顔みてーな傷だー…こっちはピカチュウの顔だー…。」
キーンコーン!カーンコーン!休み時間終了のチャイム。
チャイムがなると人だかりは一斉に花火のように散っていく。
「ふぃー、疲れました。あっ隼人くん大丈夫ですか?」
メイドさんは俺以上に大変そうだ。
「あー大丈夫だ。琴音こそ大丈夫か?」
俺は机から顔を離し琴音に目をやる。
「私は、大丈夫ですよ。それにしても毎時間、うじ虫みたいに現れるの何とかならないですかね?」
琴音は机の中から数学Ⅱの教科書を出しながら答えた。
「殺虫剤でも撒けばいいんじゃねー?」
俺は教科書を立て眠る大勢に入る。
「はぁー、火炎放射機でもあればいいのになー……隼人さん先生来ましたよ!」
「わかったよ、zzz…」俺は早く家に帰りたいと思った。
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