僕等も生きてる

５.『狂愛』(蛇)

御主人様は私を愛してくれる、だから私も御主人を愛してるわ。

…あぁ、今日も来たのね。

私は豪華なシャンデリアの飾られた大理石の部屋で今訪れた人を思い浮かべた。

いつも私の御主人様に纏わり付くオバサン、甘ったるい香水を付けていて気分が悪くなる匂いだわ。

「あら蛇女まだいらしたの？」

「…………………」

そんな皮肉を言うオバサンを私は無言で睨んでやった、そうするとオバサンはたいてい黙り込むわ。

「こら、喧嘩はいけないよ？」

「すみません御主人様」

御主人様は落ち込んだ私の頭を優しく撫でてくれた、御主人様の手は温かくて好きだわ。