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確かそう思ったときだった。
煙草の臭いが鼻を軽く刺激してきた。
やりやがったな。
ゆとり教育の産物どもが…
と、業腹を煮やしていたが、
まずい、まずい。
そのやる気の無い、枯れた声の主は数学科の菅谷だった。
センコーかよ!?
勘弁してくれよ。あんた達がしっかりしなきゃ生徒に示しがつかねぇだろ…
これじゃあ、女の子たちに嫌われちゃうな…
また、何を言ってるんだか…
それでもあんたは教師か!!
思わず突っ込んでしまう。
時計を見る
-11:39-
もうチャイムがなる。そのときだった。
誰かがトイレに駆け込んで来た。はぁはぁと息を切らしながら。
はぁぁ…はぁ…菅谷先生…
副校長だった。
弱々しく頼りないあの声、副校長しかありえない。
次から次へと今日は騒がしいな…
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