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 何です?  菅谷は首だけを後ろに向けて煙草を銜えたままこたえた。  き…寄付金分の200万円を無くしてしまいました…  それを副校長が言い終えたとき、清閑なトイレにチャイムの音が響き渡った。  はぁ…とりあえず、外にでましょうか。  やる気のない返答で軽く済ませられるような事態ではないとおもうのだが…。もうすこし驚 々愕々とするべきである。    ましてや副校長の軽はずみな発言を、個室にいる僕達も聞いてしまっているというのに…… とりあえず僕は、個室の外に誰かが居ないように見計らってトイレから出た。  どうするかはまた後で考えなきゃ。    今はクラスに戻った方がいい。急いでトイレの手洗い場で手を濯ぐ。濡れた手を友達から借りたハンカチで拭き、駆け足で教室に戻った。  が、急いでいた僕はあろうことか借りていたハンカチを落としてしまったのだった。
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