10668人が本棚に入れています
本棚に追加
/278ページ
紙袋をテーブルに置き
それを眺めながらビールを飲む
突然…
なんやアンタ帰ってたんかいな!!
と
このタイミングでオカンが部屋に来た
普段オレは
母屋の隣に建ってる
平屋の別宅に住んでて
オカンがそこにオカズを運んでくれてたりする
そのオカズにネットをかける為に部屋へと来たみたいやけど……
素晴らしくタイミング悪い
オカン
『あれ?
真美ちゃんは?』
…来てない
オカン
『昨日も来てへんだやろ?』
…うん
オカン
『体調悪いんか?』
…ん~
最近寝不足やとは言うてた
オカン
『そ~か…
あ!
ほなアンタ渡しといて
そのポーチ』
…うん………
オカン
『裕三やで!
裕三!!!』
…は?
誰それ
オカン
『グッチやグッチぃ!
グッチ裕三!笑』
…………
オカン
『笑わんと勿体ないで~』
…分かったから
ちゃんと渡しとくし
オカン
『頼んだで!
あの子にはいつも世話なってるしなぁ~
お礼とかやないねんけど
化粧ポーチぐらいなら
あっても邪魔にはならんやろ!』
…うん
オカン
『それと…
肉じゃがまだ残ってるさかい…
食べるなら取りに来な』
…分かった
鼻歌うたいながら出て行ったオカン
オカンの中では
寝不足の真美が今日も家で休んでる…
そんな感じなんやろぅ
すると…
何かを忘れたように戻ってきたオカン
アンタ……
あの子にお見舞い持って行くなら
早い方がエェで
治るまでに行ってきや
アホみたいに
1人でビールばっかり飲んでたらアカンで
それだけを言って
再度立ち去った
オカン……
流石オレのオカン
なんとなく気付いてるんかなぁ
最初のコメントを投稿しよう!