独りの時間

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車はそのまま福知山方面へと引き返す はぁ…… 真美の居てないところで 共通の痛みを共にする男が二人…… あ~だこ~だと……… でも1つだけ分かった オレと元カレは やっぱ同じ気持ちで やっぱ真美を想ってるんやと それは何故かって 互いに真美を悪く言う事なく 二人して同じ【夢】を見ていたような そんな感覚やった あの… 今更なんですけど… 元カレ 『はい』 名前って… まだ聞いてない…みたいな 元カレ 『あ! ホンマやね笑 川見です』 川見さん~ やっと聞けた笑 川見 『しかも よ~考えたら 初対面で メッチャ濃い話してますしね』 ホンマやねぇ…… 川見 『……まぁ とりあえずは 前向いて進むしかないもんなぁ……』 そ~すね 立ち往生しながらやけど 川見 『………………』 …………… 川見 『…真美の事は お互い無理に忘れる必要もないけど…… 振り返るのだけはヤメときます』 …………… 川見 『ほな…帰りましょか…』 一言で言うと この人は強い 多分オレより辛いはずやのに なんか 終始笑顔やった ホンマは泣きたいぐらいやろに 形こそ違うけど 石毛さんが計算工場に行く前の夜 限界まで笑顔やったケイタを思い出した ホンマは泣きたいんやけど そんな弱さ出してまぅと 歯止めが効かんくなる… だから 前向いて進むしかない になるねんな…… ん~………… 強引やけど 全てを引きずらず ってのは無理やけど 前しか向けれへんしな… 人間って 記憶と 思い出を作りながら 皆が皆 嫌でも進んで行くんやし 山田のオヤッサン…… 規則正しいそっちでの生活が身に染みてしもてて こっちの不規則な生活に馴染めへんわ… ホンマ… 出てからが勝負やな…
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