ティーポ=1/32

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基地を出てリフトポートに駆け付けた ホームには作業員と思われる人達と、1stのレンジャースーツを着た女性が腕を組み、足をクロスさせて立っていた 俺達が来たことに気付いた作業員は一斉にこちらを向く、最後にレンジャーの女性がゆっくり流し目でこちらを見た 『はぁ、はぁ、すいません。遅れました』 俺達は息を乱し、ガイストは膝に手をついて言った。俺は息は若干乱してはいるがそこまでの疲労はないため、背筋を伸ばし、平常を保っていた 『あなた達、審査を受けるのに、遅刻はそれ相応の減点が入るのを承知の上?』 鋭く、重くのしかかるその冷静な口調には、さすが幹部候補と言われるほどの風貌が伺える この女性が例の幹部候補の1stレンジャー『ゼノ=1/128』さんだ。 俺達はゼノさんと一緒に任務をこなしたことが何回かある。その時に色々レンジャーとしての心得など、戦闘に関しての智恵なども教わったことがある オスカル隊長同様、ゼノさんもD値にはあまりこだわらない人だ。銀髪で、ショート。ガイストいわくゼノさんはエロい身体つきをしてる、らしい 『このまま行くと、1st昇進は無理と思いなさい。時間も守れないレンジャーなんて恥同然だわ』 ゼノさんの罵倒に、俺達は何も言えなかった。周りで作業員がクスクスと笑っているのが若干腹立たしい
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