襲撃

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『お見事』 ゼノさんの口から出た一言だ。顔は笑っていないが、声のトーンはやや高めだった 『油断してました・・・下級ランクとは言え、不意を突かれるとは思いませんでした』 ゼノさんに誉められても、ガイストは納得がいかない様子だ 『私は正直驚いてるわ、まさかあの不意打ちに即座に反応出来るなんて、並のソルジャーでは有り得ないことよ。さすがはオスカル隊長の見込んだソルジャーね』 そう言われたガイストは、顔を若干赤らめ、頭を掻いた 『ゼノさん、この先は分かれ道です。どちらに行けばいいんでしょうか?』 少し間を置いて、俺はゼノさんに聞いた。すると、ゼノさんは地図に見入った 『この先は、どっちにしても同じみたいね』 ゼノさんは地図をたたみ、分かれ道を交互に見た 『じゃあ話は早いっすね。俺は真っすぐ行きたいです!!』 ガイストは早歩きで、真っすぐの方向へ向かった。作業員達は、内輪で話し合っている 『待ちなさいガイストくん。ここは二手に分かれます。ティーポくんと作業員の方々の半分は左ルートから向こう出口へ、ガイストくんと、もう半分の作業員の方々で真っすぐのルートを辿ってもらいます』 それを聞いた作業員達計8名は、無難に半分ずつ分かれ、俺とガイストの元へ歩み寄った。作業員の数を確認した俺は左ルートへ歩いた。ガイストは、真っすぐ向かっていたので、動くことはせず、作業員の数を確認しただけであった
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