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通路を歩いていると、窓際で会話をしてる3人の男達がこちらに近寄ってきた
『優等生。また1stへの第一歩を踏み出すのかい?』
1人がポケットに手を入れたまま馴れ馴れしく俺に話しかけてきた。俺はこいつが嫌いだ、同じ2ndレンジャーの『ゲネス=1/568』
事ある毎に俺にちょっかいを出してくる
『おい、クソヤロウ。俺の親友に気安く話しかけてんじゃねーよ、高くつくぜ?』
ガイストは俺達の間に入ってきた
嫌気が差したのか、ゲネスは眉間にシワを寄せながらガイストを品定めするかのように下から上へと、舐めるように見渡す
『ガイスト、この前のラボでの調査任務、何でてめぇの部隊がいたんだよ? あの任務は俺達の役回りのはずだぞ』
ガイストは疑問符を掲げ、思い出すかのように腕を組み、考えこんだ
『あー、集積庫で戦闘用マシンの実験に付き添った時だな。ただの護衛だよ、でもマシンが故障しちまって、ラボの見回りに回されたんだよ』
それを聞いたゲネスは後ろの二人の方に振り向き、何をするのかと思えば急に笑い出した
『ぎゃははは、お前も落ちたなぁ。そんなんだから・・・』
『シャキン!!』
ガイストは背中越しの剣を抜きゲネスの口元に近付けた
ゲネスは驚いた表情で黙りこみ、周りの空気は静まり返った。俺は目を見開き、ガイストの剣をゆっくり下ろした
『ゲネス、君もそろそろ任務の時間だろ? 早く行ったらどうなんだい?』
俺はゲネスの方を向いた。ゲネスはちらっと俺に目線を合わせたかと思うと、後ろに振り返り、頭を一瞬動かし、二人に行くぞという合図を送った
後ろの二人は一目散に歩きだし、ゲネスは舌打ちをしてゆっくり歩きだした
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