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「私が今現在ついている位は、間違いなく貴方様より頂いたもの。陛下以外の名称でお呼びする事はできません。」
「その事なんだがラスティア…」
「なんです?」
ラスティアはモゴモゴと話す父親に向かってギロリと鋭い視線を向けた。
それだけで、無駄な肉の服を着た愚かな自分の父は、オドオドと落ち着かない。
それを見て、ラスティアは心底虚しくなる。
これが、億単位の民を抱える大国の王なのだ。
ましてやそれは自分の父親。
ラスティアは自分の父に対する情けなさと、そんな父を未だに更正できないでいる自分自身の不甲斐なさに虚しくなり、「はぁ。」と小さく溜め息を漏らした。
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