─act.1─

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ラスティアは、つい先日十九歳の誕生日を迎えた。 父はそこを突いてきたのだ。 我が国は今大赤字の上に謀反が多い。 おかげで隣国にはいつ隙を突かれても可笑しくない。 それなのに、最近では物資が乏しく軍の士気も下がっている。 既に何軍かは使い物にならなくなった。 そのくらい、今この国はギリギリの位置にあるのだ。 ここが小国で、軍平の数が少なかったらとっくに終わっているだろう。 おそらく、あと一年持つか持たないか。 だから王としては一人娘が婿養子を迎え、どこかの国と提携を結んで貰いたいたず。 ならば仕方ない、そうラスティアは思っていた。 しかし、愚父はやはり愚父である。 次に自分の父親から出て来た言葉を聞いて、ラスティアは激怒した。
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