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「先輩ー!おはようございますー!」
「…げ」
来た。
今日も来た。
恐怖の女、秋月 蜜が…!!
秋月蜜は俺の後輩である一年生。
ひょんなことから俺はこいつにつきまとわれている。
俺は手をぶんぶん振っている秋月を無視して歩き続けた。
「…あれ、先輩!なんで行っちゃうんですかー!?はーるーきー先輩ー!」
やめろォオ!
でかい声で人の名前叫ぶんじゃねェ!
俺は聞こえないふりをしてさらに歩き続けた。
学校遅刻しそうなんだよ!
「…晴樹先輩聞こえてないのかなぁ。」
そうそう!
聞こえてないんだよ!
そのまま諦めてくれ…
「晴樹先輩ー、私こないだ先輩が村上先生の大事な壺割ってそれを近くにあった空き教室のゴミ箱に隠してたのうっかり見ちゃったんですけどー」
「無視してすいませんでしたーーーーー!」
見られてたのかーーーーー!!
村上先生とは生活指導で怒るととてもうるさい教師だ。
あるときバットの変わりに箒で素振りをしていたらその教師の壺を割ってしまったのだ。
…まさか秋月に見られているとは!
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