世界でイチバン……

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ふわり、と甘い匂いを乗せた風が優しく吹いて。 突然、僕の視界は遮られた。 『だーれだ?』 僕の耳元で誰かの声がする。歌うようなソプラノの、甘く優しい声。少し、悪戯っ子のような響きを帯びていた。 『……ごめんなさい、わからないです』 当然、僕に心当たりなどないし、ほんのさっきまで騙されたと思っていたので、頭は混乱していた。
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