昔の話

4/10
前へ
/370ページ
次へ
「貴方~。彗~。そろそろ朝ごはんにしましょう~。」 「母さんも呼んでるし、行くか。彗。」 そろそろ腹も空いてきたし、行くとしますか。 # ちなみにうちは一軒家に三人暮らしだ。 家は朝は和食なので、いつも出来たら母が呼びに来ることになっているのである。 「「いただきま~す。」」 「はい。ではいただきます。」 父や母と比べると、物凄く静かに朝の挨拶をし、食べ始める。 「そうだ。彗。お前に渡したい物が三つあるんだ。」 「・・・・・?」 目玉焼きを食べながら、顔を横に傾ける。 「一つ目は『星陰流全奥義集』だ。」 「全奥義集?」 「これは読むだけで奥義を身につけられる優れ物だ。」 「・・・・・半年間の苦労をこの一冊で・・・・・。 ・・・・・父上、これは家庭内暴力という奴ですか?」 「違うぞ、彗!一度見た方が覚えやすいから、先に見せたんだ!」 「・・・・・一理あるな。とりあえず貰っておきます。」 「続いて二つ目。剣だ。彗。」 「ありがたく、貰っておきます。」 ・・・・・護身用に使えということか。
/370ページ

最初のコメントを投稿しよう!

862人が本棚に入れています
本棚に追加