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「待て!!紘美にはいつ会える?」
立ち去ろうとした裕二に尋ねた。
すると振り返ることなく裕二は答えた。
「その日に会えますよ。
最後になるかも知れないので、それまでにきちんとお別れの言葉を考えておいてくださいな。」
そう言い残し姿を消した。
私は紘美が居るであろう屋敷の高い塀を見上げ、その日は一端その場を去った。
「私は負けない……風魔士なんかに負けはしない。決して……」
何故か私はずっと自分に繰返し言い聞かせていた。
まるで一抹の不安をぬぐい去るように……
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