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闘いが始まってから、何時が経っただろうか……
二人の動きが再び止まった。
二人とも荒い息遣いで、体中傷だらけになっていた。
その様子を見た裕美は、このまま闘いが終わればいいと思っていたが、二人にとってはやはりそういう訳には行かなかった。
「これでは……決着が着きそうにないですね……」
息を切らしながら裕二が一つの提案をした。
「どうですか? お互い次の一手で勝敗を決めるっというのは……」
「……良いだろう。 お互い次の一手に賭けよう……」
次の瞬間、二人の周りを風が巻き立ち辺りの砂が舞い上がって姿が見えなくなった。
何が起ころうとしているのか、裕美は不安感が強くなっていった。
「お願い! 二人共無事でいて!」
数秒間その状態が続いた次の瞬間、爆発したかの様な爆音と共に衝撃波が辺りを吹き飛ばした。
裕美も例外なく、その衝撃波で飛ばされてしまい、二人の決着を確認する事なくそのまま気を失ってしまった。
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