始まりの章
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始まりの章
彼女の名前は楓嶋零子。風を読み、自在に操れると言われる風使い一族最後の子孫だったのよ。 スラッとした長身で、腰まであるとても美しい髪を一つに束ね、毎朝ベランダに立って風を読んでいたわ。その時の零子は、朝日に照らされとても綺麗で……まるで天使の様だったわ。彼女との生活は毎日が平穏でとても幸せだった。 そんな日々が永遠に続くと思っていた矢先、あの出来事が起きたの。
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