始まりの章

1/3
前へ
/26ページ
次へ

始まりの章

 彼女の名前は楓嶋零子。風を読み、自在に操れると言われる風使い一族最後の子孫だったのよ。  スラッとした長身で、腰まであるとても美しい髪を一つに束ね、毎朝ベランダに立って風を読んでいたわ。その時の零子は、朝日に照らされとても綺麗で……まるで天使の様だったわ。彼女との生活は毎日が平穏でとても幸せだった。  そんな日々が永遠に続くと思っていた矢先、あの出来事が起きたの。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加