動きだす歯車

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  下におりると母さんがいた。 「母さんおはよう」 「あら、魅柑起きたのね。おはよう」 「お母さんおはよう」 あれ?最初に挨拶したの俺だよな?しかも、俺のことを無視ですか!? 「母さんおはよう」 「魅柑、さっさとご飯食べて学校に行きなさい?」 「は~い」 その魅柑の返事…可愛すぎる!!…じゃなくてだ、母さんは相変わらず酷すぎる。我が家では、これが毎朝の常識になりつつある。 とりあえず俺は、いつもの自分の席につこうとすると椅子がなく、変わりに段ボールが置いてあった。俺は何回か段ボールと母さんを交互に見ていた。すると母さんは睨んできた。 「なにあんた?」 「いや、俺の椅子がなくなったみたいです」 「なに言ってるの?そこにあるじゃない…椅子」 母さんは、間違いなく段ボールを指さしていた。    
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