第1話 目覚め

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「記憶が、ない……」 「そうだ!」  「私も!」  「俺も!」  「僕も!」  次々と、老若男女、多くの人々から共感の声が挙がった。 「どうして此処にいる!?」  「ワシは確か殺されたハズだ!」  「私は崖から飛び降りたのに!」  やはり、少年が予想していた様に皆死んだ様だった。  各々が疑問を声に出して答を必死に求めるが、それを知っている者は此処にはいない。  少なくとも、自分たちの中で頼れるような者はいない。  客観的に考えれば分かることだが、理性を少し失っただけで、人々は大声を止めようとは出来なくなっている。
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