若毛のいたり

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若毛のいたり

エレベーターという密室にて   『俺の連れが二十歳でハゲてきてさ~』   と友達に話掛けたときに、   なんと目の前に若ハゲ君が。     ここで選択肢が発生しました。   ①『年賀状にハゲましておめでとうって送ったよ。ははは』 と、このまま会話を続けるべきか   ②『……』 と会話を止めるべきか   ③『可哀想だよな~』と同情する会話に切り変えるべきか   …自分は①を選択。   しかし、友達も若ハゲ君を瞬時に察知。 自分と同じ選択を迫られている。   友達『……』沈黙 ②ですか。 ②できましたか。 1番やばい選択肢ですね。   俺を完全に悪者扱いにしようという空間になりました。   しかし、こうなったら後は攻めるのみです。   自分『頭はハゲで顎にはヒゲ。ヒゲハゲだよ。あははは』 笑ってるのは俺だけです。   当たり前の反応です。   おっと。 友達は他人のフリしてます。   そして、よく見ると若ハゲ君は家族連れ。   すいません。 すいません若ハゲ君。   心の中で深く謝りました。     皆さん、エレベーターの中は沈黙が基本です。   ちなみに年賀状を送った友達から連絡が無くなりました。
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