【吠える兎に眠る鷹】

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幾らか肌寒さを感じ寝ていた剣豪の意識が浮上し始める。 夜風が出てきたのだろうかとぼんやり考えているとなんだか体がやけにひんやりし濡れている心地がした。 仕方なく目を擦り起き上がろうとしたが目を擦ると鋭い痛みが目もとを襲い眉を寄せる。 「っ…」 「水浴びでもしていたのか?」 ゾロが訳の分からぬ痛みに?を浮かべていると低くそれでいて心地よい声が空気を震わせた。 「鷹の目、!」 目を開けると目前には大事な愛しい恋人、ミホークの姿が。 しかし痛みでゾロの視界は涙で歪んでいる。 なんだかやけに目元がベタベタする気が… そんな事を思っていると恋人の舌が痛む目元に触れた。 「なななな、っおま、っ」 「塩っぱいな…」 いきなり舐められ真っ赤になり狼狽えるゾロにミホークは余裕な表情を浮かべ涙を拭うようにキスを送る。 「っ、塩っぱくて悪かったなっどうせ汗臭ぇよっ」 舐められ塩っぱいと恋人に言われ多少なりとも複雑な心境になったゾロは眉を寄せ顔を反らす。 そんな可愛らしい恋人の姿にミホークは頭を左右に揺らし普段より優しい瞳でゾロを見つめた。
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