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「けっ・・・結っ婚、だなんて言ったか?俺・・・」
「言った。聞いたもん。相変わらずデカイ独り言」
一馬は己のクセを呪った。
「きっ・・・聞き間違いじゃね?」
「聞き間違ぃ?」
「ええっ!!」
「ふぅん・・・?」
いつの間にかふたりは立ち止まり、向き合っていた。
春香がグッと一馬に一歩詰め寄る。
「じゃ、ホントは何て言ってたの?」
「えっ?」
そう来ますか!!
「け・・・?けぇー・・・」
春香の探るような視線が突き刺さり、額に汗が浮かぶのを一馬は感じていた。
ここで妙な間が空けば、疑いは更に深まる。
「けっ・・・!! けっ・・・!!けぇぇ・・・ッ」
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