下界

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腰につけていた剣を鞘から抜かず、鋭く光る何かを受け流した。 派手な金属音が鳴り響く。 ぎちぎちと鍔迫り合いの音が耳に痛い。 「これ!!止めぬか!!」 「うっせーよジジイ!!」 制止の言葉をかけた王だが空しくも罵倒される。 「…何者だ」 酷く低い声で相手を睨む。 ニヤリと不適に笑った青年は剣を下げた。 「龍神族のお偉いさんが来たからって見に来たけど…、なんだ、大したことねーなー」 大袈裟に笑い飛ばし、二本の剣を腰につけなおした。 「精鋭部隊「ソレイル」の総帥、アーク・ナバールだ」 得意げに威張ってみせるがそれをアヴィラは軽く流す。 「私を試したのか」 「まあな」 今度こそ得意げに威張る。が、それもまた流され、挙げ句の果てに「いい運動になればよいがな」と笑われてしまった。 流石に怒り心頭なアークは不意打ちを食らわそうとしたがナバール王に一喝された。
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