29人が本棚に入れています
本棚に追加
Gun
『ほら見てレオン、パパのピストル』
朝早く目を覚ました僕は、レオンを不器用に抱き抱えリビングへ向かった。
リビングの引き出しの中にある、パパのピストルを取り出し、まだ1歳の弟レオンにピストルを見せた。
銀色に光るピストルが、ひやりと冷たくやけに重い。
ダァダァと意味不明な言葉を発するレオンも、目を輝かせているように思えた。
現にピストルに触れようと、手を伸ばしてきている。
『ダメだよ!!
これは大人にならなきゃ触れないんだ!!』
そう言って僕はピストルを掲げた。
まだ上手く歩けないレオンをいい事に、僕はレオンから少し離れピストルを眺めた。
パパとママはまだ眠っている。
早朝だからピストルに触れる事ができた。
最初のコメントを投稿しよう!