ソウルメイト

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キョロキョロと辺りを見回していた男が、涼の声に反応した。 「あっ!リョウさん?」  背は低めだが、顔立ちは整って、細身で原宿系な服装で、今流行りの草食男子っぽい人。 和哉とは対照的かも(笑) 『まさか会えるなんて思ってませんでした(笑)初めまして!』 自分の計画は何知らぬ顔で、偶然を装い驚いてみせる涼。 「初めまして!マジびっくり(笑)」 『折角だし、もしお時間あるなら一緒に一杯いかがです?』 快く颯太という男はOKし、二人はちょっと歩いたビルの三階にある飲み屋に入った。 本名も颯太・・渋谷の外れにある美容室でヘアメイクアーティストをしているらしい。 ちょっと癖のある、独創的感性の持ち主なのだと少し話してわかった・・  「んで。相談て?」 生中二杯目を軽く飲み干し颯太が聞いてきた・・ 『・・アタシ・・どうしても携帯小説のランキング上位になりたいの・・いや・・ならなきゃいけなくて・・その術がアタシにもあるのかな?って。』 切羽詰まった感を察知してか、右手に持ったジョッキを置き涼をジッと見つめた。
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