偶然か必然か

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『有り難うございました!またお越しくださいませ!!・・大変お待たせ致しました!あちらのお席にどうぞ!』 夕方、空は少し暗くなり涼の働く店も混み合っていた時、店長に声を掛けられた。 「茅ヶ崎さんっ貴方自転車よね?今夜雨酷くなりそうだからもう上がっていいわよ!」 『あっ・・はい・・』 忙しい時間帯に帰るのは気が引けたが、今夜は酷い豪雨になると予報になっていたので、好意に甘え帰宅することにした。 途中、環八を横切る横断歩道でポツリポツリ雨が落ちてきた・・ 『ヤバッ!降りだしてきたし・・あともう少しだけもって~』 自転車の速度を上げる・・ その時! 何か踏んだ気がしたと思ったら自転車のタイヤがパンクした。 <うそっ!勘弁してよ・・> 降りてタイヤを見ると走れる状態ではない。 仕方なく自転車を押して歩き出すと、雨が大粒になり一瞬にし涼はずぶ濡れ・・トボトボ家に向かう。 ブゥ~ン プシュー ちょっと先にあるバス停にバスが止まり、人がまばらに降りてくる。 その中一人が走り寄ってきた 「涼ちゃん?!」 『???』 聞いたことのある声・・ もしかして・・ 『・・和哉さん?・・』
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